あなたのお子さんは大丈夫?!言葉の格差が広がっている

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今回は【親向け本】について

Azusa

子どもたちの言語力に差があるのは何故だろう?

と考えていたところに、その原因を解説している研究書に出会ったので、紹介します。

3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ

こんな方におすすめです。

  • 語り掛けや絵本がなぜいいのかを理論的に知りたい方
  • 子どもの言語力に不安がある方
  • 乳幼児に関わる仕事をされている方
Azusa

本を読むことで、子どもへの声掛け、読み聞かせの量が増やしたくなること間違いなし!

目次

本の内容をざっくり紹介

ここでは、本書を読んで、わたしが特にお伝えしたい5つを取り上げてご紹介します。

詳しく知りたいと思った方は、ぜひ、本を手に取ってみてください。

3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ

耳が聞こえたとしても、十分な語り掛けがないと言葉は発達しない

著者は医師で、生まれつき耳が聞こえない子どもたちに人工内耳移植をしていました。

「耳が聞こえるようになれば、言葉が発達する」と思い、移植施術をしていくのですが、

  • 言語が発達していく子ども
  • 言語が発達しない子ども

に子ども達が分かれていきます。

『耳が聞こえるだけではだめ』ということに気が付き、今回紹介した著書が生まれています。

以前紹介した

今井むつみさん「ことば力と思考力」石井光太さん「ルポ 誰が国語力を殺すのか」でも語られていますが、言語環境の充実が言葉の力に大きな影響を与えています。

Azusa

この本では様々な研究結果をもとにその理由がかまとめられています。

3000万語の格差が生じている

著書で紹介されていた数をまとめると以下のようになる。

日々の積み重ねで4歳時点ですでに3,000万語の差となってしまっている

言葉が理解できるから、話が分かる
話がわかるから、疑問がわく
疑問がわくから聞く

という好循環が生まれるからこそ、言語はさらに伸びていく。

注意

3000万語というのは、3000万種の異なる言葉ではありません。

この研究では同じ言葉が繰り返し使われていることを前提とした、話されている言葉の総数です。

質の重要性

もう一つ驚いたのが、かけられている言葉の質のところでした。

「いいこだ」「その通り」といった肯定的な言葉と「ダメな子」「間違っている」といった否定的な言葉の数を比較すると、上のような結果になったそうです。

たくさん言葉を聞いていてい、かつ、肯定的・応援の言葉が多い子と
すくない言葉を聞いていてい、かつ、否定 ・禁止の言葉が多い子

だとするなら、この子たちの言葉への印象はどうなるか…

肯定的な言葉をもらえている子は言葉への関心がもっと高くなるし、
否定的な言葉をもらっている子は言葉への関心が低くなるのでは…と

言語環境の格差を感じずにはいられれません。

脳を発達させるための基礎を育てる3つのT

Azusa

ここまで読んて下さった方は
お子さんの言語環境へ配慮されている方だと思います。

著書で紹介されている脳を発達させるための話しかける手法についてまとめます。

Tune In

チューン・イン:「子どもと一緒」という意識的な行動のこと

  • 積み木を積んで遊んでいる子どものそばにいって、一緒に積み木の世界を楽しむ
  • おままごとをする子どもと一緒に役になりきる
注意

スマホを操作しながら「子どもと遊ぶ」というのはチューン・インではありません。
あなたの集中は子どもではなく、スマホに向けられているのですから。

Talk More

トーク・モア:単語の数を増やす、どんな単語を使うのか、単語をどのようにいうのか

  • ナレーションをする
  • 並行トーク
  • 「こそあど」を除く
  • ふくらませ、伸ばし、足場をつくる

Take Turns

テイク・ターンズ:子どもを対話のやりとりの中に引き込んでいく

例 なぜ?どうして?と子どもに質問をする

絵本が活躍

Azusa

絵本をつかえば3つのTが行いやすい

子どもに絵本の読み聞かせをするときには

子どもと同じ世界を見る(Tune in)
読み聞かせる(Talk More)
お話の中で質問をする(Take Turns)

と自然に3つのTができます。

これが日本語でも英語でもできると、言語の幅がぐーっつ広がりますね。

Azusa

著書の中にはもっと具体的に例もあがっていますので、興味ある方は読んでみてくださいね。

3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ

電子機器と子どもたちの関わりから取り入れ方を考える

そして、電子機器ですが、電子機器には3つのTができません。

当たり前ですね…。電子機器は発信することが基本ですので。

子どもが疑問に思っても、その問いに合わせて答えることができません。

電子機器の言葉では子どもは言葉を習得するのが難しいという研究も多くあります。

貴重な乳幼児期の言語環境をサポートするのは、電子機器ではなく生身の人間が一番です。

感想

読み応えのある1冊でした。

なんとなく、そうだよな…と感じていたものを研究結果をもちいてわかりやすく解説してくださっていた本でした。

乳幼児期に子どもの言語環境を整えて素地を作っておけば、それを使って子どもは自分の力で本を読んだり、話を聴いたりすることができます。

それをしないと、結局話が通じなくて困る…ということになっていくのではないかと思います。

子どもを大事に思うからこそ、言語環境を整えておきたい!そう改めて思える1冊でした。

少しずつでも是非、読んでみてくださいね。

Azusa

お子さんが小さいときに読んでいた方が後悔しないですよ!

3000万語の格差 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ

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